不倫×電話占い ― なぜやめられないのか?(心理編)
電話占いに寄せられる相談の中でも、不倫に関するものは大きな割合を占めると言われています。
不倫といっても、ダブル不倫や一方が既婚の関係など形はさまざまですが、共通しているのは「人に話せない関係の苦しみ」を抱えやすいことです。
「もうやめたいのに、気づけばまた電話してしまう」――そんな思いを抱える方も少なくありません。
不倫は人に打ち明けられない孤独を背負いやすく、その気持ちを埋めてくれる存在として、電話占いが強く結びつきやすいのです。
不倫と電話占いが結びつきやすい理由
不倫は「人に言えない関係」のため、孤独や不安、幸せだった出来事などを話せる相手が限られます。
さらに電話占いは24時間365日、占い師が待機していて、思い立った瞬間に相談できるという大きな利点があります。
「今どうしても聞いてほしい」という衝動に駆られたとき、夜中でも早朝でも相談できる安心感が、不倫相談と相性が良いのです。
やめられない心理的な背景
承認欲求や自己肯定感の不足
「彼にとって私は本当に特別なのか」「略奪して結婚できるのか」「カラダだけの関係なのか」――不倫では、このような思いが強くなりやすいものです。
誰かに「誰よりも愛されているね」と認めてもらいたい承認欲求を、占い師との会話が満たしてくれる場合もあります。
占い業界には、この承認欲求にアプローチするべく、またリピートしてもらえるテクニックとして「アゲ鑑定」と言われる、良い占い結果を伝えるやり方もあるほどです。
どちらにしても、辛かったり不安になった時、一時的に安心できるからこそ、また電話をしてしまうのです。
相手の気持ちを知りたいという強い衝動
「いつ連絡来るのか」「次にいつ会えるのか」「約束は本当なのか」「私たちの未来は」――答えが出ない状況は心をかき乱します。
不倫の関係では、とにかく「彼を誰かに取られてしまうのではないか」という不安がつきまといます。
相手に家族がいる場合だけでなく、別の女性の存在を感じたり、ふとした会話で「今日は同僚とランチをした」などと聞かされただけでも、激しい嫉妬や動揺に襲われることがあります。
「彼は本当に私を一番に思っているのか」「他の人のところへ行ってしまうのではないか」「私は遊び相手なのか」「今何してるのか」――そう考え出すと止まらず、どうしようもなくなって電話占いに頼ってしまうのです。
相談の内容として多いのは、以下のようなものです。
- 彼は自分をどう思っているのか
- 他の女性との関係はどうなのか
- 私たちの将来はどうなるのか(結婚・同棲・堂々と付き合える関係になれるのか)
といった切実な問いかけです。
「彼の気持ちを知りたい」衝動が強まるほど、電話占いを繰り返してしまう傾向があるのです。
不倫と電話占いが“セット”になりやすい心理的サイクル
不倫と電話占いが結びつきやすいのは、心理学的に見ると「不安の解消 → 安堵感 → また不安 → 再び解消」という条件付けが繰り返されるからです。
これは「強化学習」と呼ばれ、脳が“安心を得られる行動”を習慣として覚えてしまう現象に近いものです。
サイクルの例:
- 孤独や不安を抱える
- → 誰にも言えず、気持ちが膨らむ
- → 電話占いなら秘密が守られる
- → しかも24時間いつでもつながる
- → 「話すと安心できた」体験が報酬となる
たとえば「今日は彼と連絡が取れなかった」「家族と過ごしていると聞いてしまった」「彼のことを考えて何も手につかない」など、孤独感や嫉妬がピークに達した瞬間、
“今すぐ安心したい”という衝動が爆発し、電話占いへと手が伸びてしまいます。
こうしたサイクルが繰り返されることで、電話占いをやめられない心理が強化されていくのです。
まとめ
不倫×電話占いの関係には、
「人に言えない孤独」×「いつでも話せる安心感」という心理的な仕組みが働いています。
ここではまだ「支え」としての利用ですが、続けていくうちに「もっといい答えが欲しい」「思い通りの未来にしたい」と依存へと進んでしまうこともあります。
できるだけ、このサイクルにいち早く気づくことが第一歩です。気づいたときから「依存のループ」から抜け出すマインドセットをしていくことができるからです。
次の記事では、「不倫相談が占いにハマりやすい理由」をさらに掘り下げていきます。